ブロックチェーン上の送金は一度確定すると取り消せないため、暗号資産は詐欺に悪用されやすい手段です。手口は次々に変わりますが、「急がせる」「高い利益を約束する」「何かをインストール・署名・入力させる」という共通点があります。
警察庁によると、SNS型投資詐欺やロマンス詐欺の被害は近年急増しており、被害金の支払いに暗号資産が使われるケースも多いとされています。
SNS型投資詐欺
著名人や投資家を名乗る広告からLINEグループに誘導し、「アシスタント」が投資を指南する手口です。最初は偽の取引アプリ上で利益が出ているように見せ、出金しようとすると「手数料」「税金」「保証金」などを要求します。アプリも利益も偽物で、お金は戻りません。
ロマンス詐欺
マッチングアプリやSNSで知り合った相手が、数週間かけて信頼関係を築いたうえで投資を持ちかけます。その後の流れはSNS型投資詐欺と同じです。会ったことのない相手からの投資の話は、まず疑ってください。
無登録の海外業者
日本で暗号資産交換業を営むには金融庁への登録が必要です。無登録で日本人向けに営業する海外業者に対し、金融庁は警告を出しており、アプリストアから削除された例もあります。無登録業者とのトラブルは国内の制度で守られにくい点に注意が必要です。
ウォレットの承認詐欺
リカバリーフレーズを教えなくても、ウォレットで一度「承認(Approve)」や署名をするだけで資産を抜かれることがあります。無制限の承認は特に危険です。署名の前に相手と上限を確認し、使わない承認は定期的に取り消しましょう。
被害にあったら
残っている資産を新しいウォレットに移し、不審な承認を取り消し、パスワードを変更してください。やり取りの記録を保存し、警察(相談専用電話 #9110)や消費者ホットライン(188)、金融庁の金融サービス利用者相談室に相談しましょう。「被害金を取り戻せる」とうたう業者は二次被害の可能性があります。